忘年会の季節、
カラオケの普及により、歌を歌うことが好きになっている今の若者たちにとって、音楽の授業は苦にならないものなのだろうか?
私が義務教育のころ、ほとんどの男子生徒(もちろん女子生徒も)は音楽の授業が苦痛だった。3歳のころからヴァイオリンを習っていて、音楽の授業になると目を輝かせていたという変わった男の子もいたが。
人前で歌など歌うのは恥ずかしいし、音楽鑑賞などと言う退屈な授業を1時間もされたら、ほとんど拷問だ。
中学2年の時に音楽を担当した女教師は、小さい先生だったが、びっくりするくらい大きい声の持ち主で、歌とピアノが上手だった。この人、変わった授業をする先生だった。先ず、音楽鑑賞の授業になると、その曲の一番盛り上がるフレーズを、ピアノか歌で、しつこく何回も聞かせる。そうすると嫌でも覚えてしまう。覚えこまされたところで初めてレコードを聞かせるという具合。コレをされると、何となく盛り上がりの部分がくると、知っている曲のような気分になり、一緒に口ずさみそうになるくらい身近になる。おかげで、音楽鑑賞が苦痛な授業でなくなった。
そして、定期的に歌のテストがある。先生の前で伴奏無しで、適当に歌い始める、高さも速さも自由。音程が外れようと、リズムが崩れようと構わない。
それをクラス全員の前でやらなければならない。中には、どんなにがんばっても音程がとれない、リズムが合わない生徒もいた。それでも先生は歌わせた。なにか教育的な目的があったかどうかはわからないが、私にとってはかなり新鮮な体験だったと思う。色んな声の人がいて、色んな歌い方の人がいて、それでいいんだな、と。
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